自分で床ワックスをムラなく塗るための4ステップ

「床ワックスのせい?床のフローリング、足触りが変わってきたかな」と思うことはありませんか?

フローリングのワックスコーティングが劣化していくと、足触りが悪くなっていきます。

そしてあまり知られていませんが、汗やハウスダストなどがワックスに染み込み非常に不衛生なのです。

でも、専門業者に頼むのは業者選びや知らない人が家に入ってくる不安や費用など、色々と心配事がありますよね。

そこで、いま流行っている『DIY(Do It Your Selfの略)』で、自分で床ワックスをする人たちが増えています。コスパよく、ムラなくキレイに床ワックスを塗る方法と、上手にできる秘訣をご紹介します。

コストの比較

業者に床ワックスを依頼する場合

業者に床ワックスを頼むと楽で仕上がりも綺麗ですが、やはりコストで考えると出費は多く中々頼むのに勇気が必要です。

そして、フローリングにもいくつか種類があり、種類によって値段も大きく変わっていきます。

通常のフローリングでも10帖で安くとも「1万円から2万円」はコストとして考えておかなければなりません。

UV塗装フローリングという紫外線照射機を使用して塗膜を硬化させているフローリングでは割増で10帖あたり「5000円~1万円
多く掛かります。

その他にも、高級な無垢素材のフローリングは10帖の相場として「3万円~5万円」と高額になっていきます。

日本の平均的なマンションの大きさは約65平米(65㎡)なので約41帖と考えても20万円ほどの出費となるため非常にコストがかかります。

DIYで床ワックスをする場合

今では自分で業者に頼らずワックスをするための床ワックスグッズが多く販売されています。

床ワックスに必要なDIYの道具もホームセンターに行けば少しの出費で揃えることができます。

また、家にあるものや100円ショップを有効に使えばほとんどコストがかかりません。一度道具を揃えてしまえば、自分のペースで床ワックスをかけることができるので、いつもピカピカで衛生的な環境が続きます。

ワックスを塗る前の準備

自分で床ワックスをするために必要な道具

まずはワックスに必要な道具から見ていきましょう。

・掃除機
・洗剤(中性のもの)
・タオル(洗剤で床を拭く用)
・モップ(床ワックス用に新しくする方が良い)
・養生テープ(壁との縁などワックスをつけないようにする目張り)
・マスキングテープ(キレイに剥がせます)
・乖離剤(現在樹脂ワックス床の場合のみ必要)
・スポンジ(現在樹脂ワックス床の場合のみ必要)
・コーティング剤
・扇風機(ドライヤーも代用可能)
・新聞紙またはレジャーシート

掃除の手順

作業は時間が掛かるため8時くらいから作業をスタートさせると気楽に作業ができます。

思いのほか厚塗りになってしまい「もう夕方!乾くのに時間がかかりそうだから最後は雑でもいいか…」とならないためにも早めのスタートがお勧めです!

まずは、床掃除を始める前に、仕上がりがムラにならないように、直射日光が入る窓は新聞紙やレジャーシートで覆っておきましょう。

その後、中性洗剤を使い丁寧に床を拭き掃除。

床拭きの仕上げに乾拭きをします。(ひと手間かけることで、仕上がりに大きな差が出ますよ!)

このときホコリや髪の毛が床に付いていると、仕上がりが悪くなるので注意しましょう。

天気チェック

床ワックスは10度以下だとフローリングにワックスが乗りにくいため、要注意です。

その他にも、湿度が高すぎるとワックスが上手に乗らないので、慣れていない方は雨の日や梅雨時などは避けた方が無難です。

床ワックスの剥がし方

水で予め薄めておいた剥離剤をスポンジに伸ばして、しばらく置いておきます。(通常は1分から5分で十分です)

しばらくすると、元々付いていたワックスが溶けて剥がれやすい状態になります。

乖離剤で溶かしたワックスを用意しておいたタオルで拭き取っていきます。

乖離剤が付いているところ(ワックスが溶けている部分)と乖離剤が拭き取れているところでは拭いている感覚が違うので、付いている部分が完全になくなるまでキレイに拭き取ります。

このワックス剥がしの作業をした場合は、中性洗剤での床の拭き取りはしなくて良いので、小さなゴミや髪の毛などには注意しておきましょう。

床のワックスを剥がす*元々張っていたワックスが「樹脂ワックス」の場合だけ必要な工程です。


一般的なフローリングのワックスは樹脂性のワックスです。この場合は今フリーリングについているワックスを剥がす作業が必要になってきます。

ワックスを剥がさずに上塗りすると汚れや剥がれている部分との段差が出て来てしまい綺麗な光沢感を出すことできなくります。

エリア分け

次は綺麗になった床に新しいワックスをムラなく均等に塗れるように、エリアを分けていきます。

養生テープで壁の縁や塗ってはいけないところなどをブロックしていきます。

その後、一回に塗る分を小分けにエリア分けをしていきます。

マスキングテープがある場合はマスキングテープを使用してエリア分けをすると剥がすのが簡単で便利です。

区切りのポイントは、床ワックスをかけるモップ幅に合わせて2個分を目安にすること。ムラなく綺麗に床ワックスをかけることができます。

床にワックスを塗る

下準備が終わったら、一番小さな部屋からワックスがけしていきます。

最初はモップに均等にワックスが馴染んでいないため、ワックスを少し多めに垂らしていきます。

塗る際は後ろ足で進んでいくため、足の裏に色クズなどが付いていないかも注意していきましょう。

出口から遠いエリアから順番に塗ると作業が進めやすくなります。

床ワックスを上手に塗るコツ

エリアを分けているなかでも、床ワックスをかけることに慣れていないとモップの向きを変えることが難しいかもしれません。

その場合はフローリングの筋を見本線にしてなぞるように床ワックスを塗ってみましょう。

そして、ワックスが途中で薄くなることがあるので、エリアの端にワックスを垂らして、モップで引き延ばしていくイメージで塗っていくと、モップが思い通りにワックスを伸ばしてくれます。

床ワックスを綺麗に乾かすコツ

床ワックスを塗った後は自然乾燥が一番良い方法ですが、かなり時間がかかってしまうので自然風に近い『扇風機』を使用します。

扇風機の「首振り機能」を使って満遍なくキレイに乾かすことができます。

どうしても早く乾かしたい気持ちがあると思いますが、扇風機の風は『弱~中』にしておくのがポイントです。

扇風機の風量が強すぎると、ワックスが動いてしまい波打った仕上がりになってしまうので焦りは禁物です。

ちなみに、ドライヤーで乾かすという方法もありますが、あまりお勧めはしません。

どうしてもドライヤーだと風が集中してしまうのでムラになりやすいのです。

ドライヤーの冷風は扇風機の風と違い、ワックスの温度よりも冷たい風で出るため、白く濁りながら乾いてしまうので避けましょう。

さいごに

業者に頼めば楽で綺麗な床ワックスをかけることができますが、自分ですることも十分できます。

特に、樹脂ワックスの床の場合は乖離方法もスポンジで塗って拭き取れば良いだけなので、失敗してもリセットすることができます。
そして、フローリングの床ワックスは本来半年に一回はするべきだと言われていて、床ワックス本来のコーティングされた気持ちのいい床にいつでもできるというのもメリットです。

最初は気が進まないかもしれませんが、年に2回の床ワックスを仮に業者にお願いすれば40万円の出費になります。

それを考えると、ぜひできるようになりたいDIYテクニックの1つだと言えます。

そして、何より、自分でかけた床ワックスは自分の家により愛着を沸かせるきっかけになるに違いありません。